・自動車保険は、「自賠責保険」の補償を補うために《任意》で加入する保険です。そして、補償される範囲によって、種類が異なります。
さらに、保険会社によっても補償内容は違うのですが…大きく分けると、《人》に対する補償と《物》に対する補償に分かれます。(この分け方には、異論があるかもしれませんが‥)
・《人》に対する補償には、「対人賠償保険」「搭乗者傷害保険」「無保険者傷害保険」「自損事故保険」「人身傷害補償保険」があります。そして、「対物賠償保険」「車両保険」は、《物》に対する補償です。
保険会社によっては、「対人/対物賠償保険」「人身傷害補償保険」が、「対人/対物賠償責任保険金」「人身傷害保険」であったりします。しかし、『生命保険商品』のように…〈商品名が横文字で、何の保険か分からん!〉‥ということは、なさそうです。
・「対人賠償保険」は、運転者や被保険者などが起こした事故によって…ケガをしたり死亡するなど、《自分や家族以外の人》に損害を与えた場合が対象で、「自賠責保険」を超える部分について補償されるものです。
自分や家族に対する補償は、「自損事故保険」や「人身傷害補償保険」など、別の保険や特約で準備します。自分も家族も《人》なのですが…「対人賠償保険」では、《人》として扱われない(?)のです。
・「自損事故保険」は、運転者自身が起こした事故が対象となる保険です。車に乗っていた人(同乗者)が事故によってケガをしたり死亡した場合など、「自賠責保険」の対象とならない場合に補償されます。
『保険』として《独立》している場合と、「対人賠償保険」などに自動付帯される『特約』として扱われる場合があります。
・「搭乗者傷害保険」と「人身傷害補償保険」は、運転者や同乗者が死傷した場合に補償される保険です。どちらも『傷害保険』ですが、保険金が…「搭乗者傷害保険」は定額で、「人身傷害補償保険」は保険会社が認めた金額支払われます。
また、「搭乗者傷害保険」は、名前の通り〈契約車に搭乗中の場合〉に補償されます。「人身傷害補償保険」は、〈契約車に搭乗中の場合〉に加えて、〈他の車に搭乗中の場合〉や〈歩行中に車に接触した場合〉なども補償されます。
・「人身傷害補償保険」は後発の保険で、発売当初は「特約」でした。そこで、「自損事故保険」と同様に、『保険』ではなく「特約」である場合もあります。
しかし、「搭乗者傷害保険」に比べ補償範囲が広く、補償限度が無制限である場合が殆どであるため…歴史ある(?)「搭乗者傷害保険」より脚光を浴び、付帯されることが多くなっているようです。
・「無保険者傷害保険」は、「搭乗者傷害保険」「人身傷害補償保険」と同様、『傷害保険』です(見れば分かる?)。「無保険者傷害保険」は、運転者や同乗者が死傷した事故で、相手が「対人賠償保険」に加入していない…『無保険者』…であるため十分な補償を受けられない場合に、保険金が支払われます。
・「対物賠償保険」は、事故によって他人の車や運転者・被保険者などの財物に損害を与えてしまい、法律上の賠償責任を負った場合に支払われる保険です。「対人賠償保険」と同様、《自分や家族以外の人の物》に損害を与えた場合が対象です。
「車両保険」は、〈契約車が事故や災害のため損害を被った場合に修理代などが支払われる〉‥という、自分の車が補償される保険です。