マイカーの安全装置をチェック! 保険料が安くなるチャンスかも!?
自動車保険にはさまざまな割引制度がありますが、車の機能に着目した割引制度の1つに「安全装置割引」があります。自家用普通乗用車(3ナンバー)および自家用小型乗用車(5ナンバー)の場合は、型式別料率クラス(車の損害率に応じて保険料を9つに区分して設定したもの。別のコラム
「買い換えるなら新型車種がオトク!?」で詳細を説明します)に反映されるため安全装置割引の適用はありませんが、その他の対象車種に影響する割引です。
保険会社によって割引の対象となる安全装置に若干の違いはありますが、次に紹介する4つの安全装置は要チェックです。
安全装置とは、事故によるダメージを軽減させるために開発されたもので、「@自動車の運行を制御・補助する機能」を備えたものと、「A乗員の安全を確保する機能」を備えたものの2種類があります。
@には、「ABS」と「横滑り防止装置」があります。
ABSとは、「アンチロック・ブレーキング・システム」の略で、急ブレーキ時にタイヤがロックするのを防ぐ装置です。これを付けることでハンドル操作による危険回避能力が高まります。
一方、横滑り防止装置とは、車が不安定な挙動(旋回時の横滑りなど)を起こしたときに、センサー等を使った電子制御によりコントロールする装置のことです。
いずれも、事故を未然に防ぐ回避能力を高める効果があるため、車両保険を除くすべての担保種目で保険料の割引が適用されています。
Aには、エアバックと衝突安全ボディがあります。
エアバックは、衝突の瞬間に風船のように袋を膨らませて事故の衝撃をソフトに受け止める装置です。運転席のみに付いている場合と、運転席と助手席に付いている場合(デュアルエアバック)かによって割引率を変えている保険会社もあります。
一方、衝突安全ボディは、搭乗者を保護するために、衝突時の客室への衝撃をできるかぎり吸収する車の構造のことです。衝突事故を起こした場合の搭乗者への影響を軽減することができるので、ケガの程度を軽くする効果が期待できます。
いずれの場合も搭乗者に与える損害を軽減する効果があるので、搭乗者傷害保険、人身傷害補償保険、自損事故保険の3つの担保種目で保険料の割引を行っています。
@Aの安全装置を標準装備している車であれば、保険会社が型式で自動的に判別してくれるので問題ありませんが、オプションで付けた場合は申告しなければ割引は受けられません。契約する際は「安全装置が付いているぞ」と、保険会社に忘れずに伝えましょう。
by
柳澤 美由紀(CFP 福岡県 福岡市)